NHK「ためしてガッテン」で紹介された「無痛ハイヒール」
NHK「ためしてガッテン」(2016/02/24)で紹介していただいた耐震マットを使っての私の裏技の「無痛ハイヒール」。
たくさんの方がその技をSNSで発信してくださり、ライフハックとして定着してきたかな?と嬉しい気持ちでいっぱいです。
先日もどなたかのTwitterでバズっていましたね。
ただ貼る位置についてもちゃんと理由があるのですが、なかなか出所の私のところまでたどりついていないようです。
少し整理して書いてみようと思います。
立川志の輔さんの
「よくこれを敷いてみようと思われましたよねぇ。あの人、高田さんねぇ。」
「なかなか・・・おもしろい人ですねぇ・・・。」
そう言っていただいたことを今でも覚えています。
耐震マットが当たる場所を確認
かかとの骨から土踏まずにかかるところ
かかとの位置に貼るのではなく
土踏まずへの移行部分に貼ります。
自分にとって心地よいところを見つけてください。
耐震マットにかかとを引っかける感じです。
なぜ、かかとの少し前に耐震マットを貼るのか
写真を見てお分かりいただけるように耐震マットの後ろに空間が残っていますね。
それは先にも書いたように耐震マットにかかとを引っかけるためです。
かかとの骨は、ずれやすい
かかとの骨のことを踵骨(しょうこつ)と言います。
「足底腱膜が弱いのはアキレス腱とつながっていたから」のところでも書いたようにかかとはいくつもの筋肉がつながっているところです。
そして踵骨の形が丸いのは、どんな場所にでも対応できるためで、ローリングしやすくできているのです。
ですがそのためにずれやすく、障害も起きやすいのです。
そして足裏には全体重がかかります。
姿勢の取り方に癖があると大事な足裏のアーチが崩れてしまうのです。
不安定になっているかかとを軽く安定する程度にくっ付け、引っかける程度にしておくのに耐震マットは丁度よかったというわけです。
専門的なお話になるのですが、足の筋肉について深く知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
耐震マットは足裏の筋力を助ける
耐震マットでかかとを少し固定するだけで
筋力のなくなった弱い足裏を助けられるのです。
ただ単純にかかとに貼るだけでも足指先は楽になりますが、
足裏の本当の使い方を知って耐震マットを貼るとトレーニングにもなります。
本来の足裏の動きを知っているか知らないかは、
一生元気で歩けるかということにもつながります。
足裏の力が弱くアーチがないと、ヒールのある靴では足指が前につんのめってしまい、指先を痛めます。
あるいは足指を丸めてしまってハンマートゥになっているかもしれません。
ハンマートゥになるとさらにアーチは落ちます。
ハンマートゥについて別の記事で解説しているのでよろしければご覧ください。
だからそうならないようにかかとから土踏まずへの移行部に耐震マットを貼ります。
足趾は伸ばしていることができるので足裏のアーチが保てるというわけです。
足裏のアーチを意識して履くことができる
脚痩せ、お腹痩せ、ひざ痛、股関節痛、ダイエットといろんな方がうちに来られますが、
まず一番に治さなくてはならないのは「足裏」の使い方です。
何をするかというと
「足裏のアーチ」を復活させ、その使い方をまず覚えていただいています。
脚を細くしたい、お腹を凹ませたい、胸を大きくしたい・・・といくら思っても、土台となる足裏が落ちている状態ではすべてが狂ってしまうからです。
かかとを耐震マットに引っかけてくっつけておくと
伸ばした足指(つま先)を引き寄せやすくなります。
ヒールのある靴は、足裏で靴底をつかむように履くのです。
そしてこれはバレエダンサーがジャンプをするときの足裏の使い方と同じなのです。
足が痛くなる5つの理由
1、そもそも自分の足に合わない靴を履いている。(靴に自分の足を合わせている、ファッション重視)
2、そもそも正しい姿勢で立っていない。
3、そもそも正しい歩き方をしていない。
4、ヒールの高さがかわっても同じ姿勢、歩行のまま。(重心のとり方)
5、靴の中で足が(かかとが)ずれている。(前につんのめる)
これらはすべて足裏のアーチが崩れる原因となるのです。
よい姿勢のランドマーク
よい姿勢とは上の図のように次の5つのランドマークが一直線になる姿勢です。人種が異なっても目標とする姿勢は同じです。
この状態で重心をとっているのが理想です。
・耳たぶ
・肩の先
・大転子
・お皿の少し後ろ
・外果の少し前
この重心のとり方が、人によって異なります。
良い姿勢の人と悪い姿勢の人を比べると、使われる筋肉が異なっているのが分かります。
筋肉の使い方のバランスが崩れるので体形にも特徴が出てくるというわけです。
ヒールのある靴を履くとさらに姿勢が悪くなる
この悪い姿勢が長年続くと使われていない筋肉が出てくるのが明らかです。(これが40代50代から急速に衰えて、やがてバランスが悪くなった体にやってくるのは「痛み」です。)
この悪い姿勢でさらに靴のヒールという高さが加わったら・・・。
前のめりの姿勢をとっている人はさらに前のめりに。
お腹を突き出してバランスをとっている人はさらにお腹を突き出します。
膝が曲がっている人はさらに曲がるので、がにまたのように歩きます。
せめて靴の中で足がぐらつかないようにと
耐震マットで少しくっ付けてみたのです。
ヒールのある靴をはいて同じ場所に動かないで立っていると、どんどん前につんのめってきます。
足先が痛くなるというをかなりの人が経験しているのではないでしょうか。
その痛さは後に
・ハンマートゥ
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
・モートン病
・O脚
・ひざ痛
・股関節痛
・腰痛
・肩こり
・頭痛
と連鎖していきます。
加齢とともに足裏のクッションも減る
ヒールの高い靴でも
かかとさえ滑らなければ・・・
かかとさえ靴にくっ付いていれば・・・
なんとか履けるのではないか。
足裏でつかむ動作もしやすくなるのではないか。
と思いついたのが「耐震マット」だったわけです。
そして立っている時にかかとが痛くない程度にちょっと引っかかっていれば足先は楽なのです。
加齢が進むと足裏の様子も変わって変わってきます。
摩擦を減少する滑液包が減る
青丸にあるのが滑液胞(かつえきほう)です。
滑液包(かつえきほう)は液体の詰まった袋で、皮膚が骨とこすり合うところに位置し、そこで筋肉、靭帯、腱が骨の骨膜上を滑らかに動くように摩擦を減少する役目があります。
この滑液包が薄くなってくるのです。
だから床からの衝撃をまともにくらい、足裏が痛くなるのです。
足裏のアーチを作れる筋肉があれば衝撃を緩和することができます。
耐震マットを筋肉の補助として使うことができるのです。
加齢とともに足底腱膜炎も起きやすい
そして赤い矢印が足底腱膜(足底筋膜)です。
この部分も年齢とともに硬くなります。
だからこの部分(特に土踏まずの一番高いところ)に耐震マットが当たると違和感を覚える人もいると思います。自分流の定位置をさがすのが良いかと思います。
この感覚は人によるので試してみるのが一番です。
ためしてガッテンの小野アナウンサーは土踏まずよりに貼っていましたね。そして
「もう1時間ちょっと履いてるんですけど疲れ具合がいつもより楽です。」とのことでした。
動画でわかる!耐震マットの貼り方
一度ご覧くださいね。
志の輔さんのコメント
「やってみる価値はありますよね。何の効果もなければ、テレビの下に敷けばいい。」
「面白いこと考えるひとがいるなあ。滑り止めを足の靴の中にいれるって・・・そういう発想がおもしろいですよね~。」
たくさんの人にためしていただけたらと思います。
その後「ひざ痛を10日で治す私の方法」の本も出しました。
実はハイヒールを履くこととひざ痛を治すことはとてもつながっています。
崩れてきた足に早く気が付くということが、人生100年の今には必要なことだと思います。
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