「魅せる姿勢」だけを続けていたら未来のからだに何が起こる?
きれいになりたい。きれいに見られたい。ちょっとでもスタイルが良くなりたいと思う気持ち、よくわかります。
どうやったら、何をしたら、スタイルが良くなるんだろうと誰しもが一度は思う事だと思います。
この姿勢は「よい姿勢」ですか?
このモデルさんの姿勢はよい姿勢なのでしょうか。
この姿勢は「よい姿勢」ですか?
参考までに「キャンディス・スワンポール」この方のスタイルは必見です。驚きます。世界的に知られるランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」の広告塔である“エンジェル”たち、スーパーモデルのひとりです。
これらの姿勢は「よい姿勢」なのでしょうか?
この姿勢が素敵に見えてしまうのはなぜなのでしょう?
この姿勢にするのはなぜなのでしょう?
プライベートでは腰は反らない
実は彼女たちもプライベートではこのように腰は反らせていないのです。
実はこの姿勢は「魅せる姿勢」です。
これは坂東玉三郎さんや温泉モデルの方、バレエダンサーの方たちの作る「しなやかさ」と同じなのです。
ミュシャの描く女性の腰
ミュシャの描く女性です。
この腰の反り。でなんだかすごくなまめかしい。SEXY。色っぽい。女性らしい。きれい。でもありえない。
バニーガールのしっぽの位置、そもそもこの骨盤の位置は深く調べていくと言いにくいことも出てくるのですが雑誌などでもSNSでもこぞってこの姿勢に仕立て上げています。
あなたはこの「魅力的に見える姿勢」を目標にしてしまっていませんか?
世にあふれるエクササイズ。
脚痩せ、お腹痩せ、二の腕痩せ・・・でも最後にこの姿勢を目標にしてしまう。
InstagramやSNS、雑誌などで発信される人気の投稿の中に「after」の写真をこの「反り腰の姿勢」にしている人が多いし、見ている側もやはり素敵だと思ってしまっている人が多い。
解剖学や運動学、身体の機能を勉強してきた人からするとありえない。
でも世の中的に「ウケる」のはこの姿勢になってしまってる。
勘違いしてしまう人が続出するのも無理はないかと思います。
これは「ヒップアップ信仰の罠」です。
ヒップアップ信仰の罠
無理やりの骨盤前傾
さらにヒップアップしているように見せかけるためにより骨盤前傾させて撮っているのです。
プロのモデルやアスリートたちは体を鍛えています。
腹筋力も背筋力も有酸素運動もしているから心肺機能も高いです。
たいして運動もしていない一般人が「見かけだけ」の「魅力的な姿勢」をとるために
ひざを過伸展させてしまったり、足を回内させたりしてバランスが崩れていくのです。
その人たちが抱える問題は大きい
長年この姿勢を目標にして、特に体も鍛えずに(あるいは自分の都合のいい運動だけやってきた)ポーズだけ無理やり骨盤前傾させてヒップアップ、あるいは反り腰にしてきた40代50代60代・・・の人たちが、問題を抱えるようになった・・・。
大きな問題です。分かりますか?
その前にもともと骨盤が前傾だという人もいますよね。人種の違いからも考えてみましょう。
人種の違い
人種
わざと骨盤前傾にさせているのではなく、
もともと骨盤前傾、腰椎過前弯気味な人たちがいます。
同じ日本人あるいはアジア人のなかでもいろんなタイプに分けられますが、
人種で考えると大まかにこの4つに分けられます。
- コーカソイド(白人)
- モンゴロイド(黄人)
- ネグロイド(黒人)
- オーストラロイド(肌の色はネグロイドと同等、髪の色が明色だが成長で変わる)
肌の色などは人種主義的な問題も考慮しなければならない近年ですが、筋骨格にも違いがあり、頭蓋骨の形も異なります。
一度以下のサイトを訪問してみてください。
※とても有名なサイトはコチラ⇒「更新 ★必見 ◎欧米人とアジア人の骨格の違い (それは骨盤の位置と筋肉の発達の違いにあった!)」
発達している筋肉の違い
特に欧米人はバックの筋肉が発達してるのが特徴で、そのため肩が後ろに回り腰を中心として緩やかに反り返った印象になります。逆に、アジア人は前の筋肉が発達してる為、肩が前にきて猫背になりやすい傾向にあります。
※こちらもとても詳しい⇒「アジア人、白人、黒人の骨格の違いが凄すぎる件」
私などは股関節を悪くして生まれたので、ギプスをはめられあお向けに寝かされたままだったため、頭は絶壁です。モンゴロイドの中でももっと後ろ頭がない方でしょう。バランスが変わると思いませんか?
頭は6~8kgです。10kgある人もいるのですから形の違いで姿勢のバランスも変わります。
重い荷物を背負う時の背負い方でも分かりますね。
海外の名のあるリュックを買ったのに体に合わないなあ・・・
などという方。骨格も背負い方も違うから体にフィットしないってことですね。そこも注意して選びましょう。
さあ、ここから本題なのですが。
骨盤が前傾してヒップアップした国の人たち。
みんなが素敵だと思うヒップアップした国の人たちの目標は
実はこの姿勢なのです。
目標とする姿勢は世界共通
目標とする姿勢
参照:Model Posture For Health and beauty
骨盤前傾、腰椎過前弯を良しとしていないのです。
一生懸命こうなろうと努力しているのです。それは
腰が反りすぎていると体に不都合が起きるからです。
腰が反りすぎて起こること
腰痛
「Back Pain」腰痛、背中痛の患者がとても多い。
ご存知のように医療費の高い国の人たちは容易に病院にかかることができません。だからカイロプラクティックが知られている国ではまずカイロプラクティック。あるいはエクササイズに取り組むわけです。ちなみに日本では整体やマッサージを思い浮かべるでしょう。それらはカイロプラクティックとは別です。鍼灸という方法もありますね。
Pinterestで「posture(姿勢)」と検索すると「Anterior Pelvic Tilt(骨盤前傾)」を治すエクササイズがたくさん出てきますよ。
骨盤の前傾は腰椎の過前弯を引き起こし、腰の筋肉に負担をかけるのです。腰の骨がずれることもあるのですが、神経に多大な負担をかけます。下半身のしびれや血行障害にも繋がります。腰仙骨神経叢の出てくる場所は大切です。
お腹ぽっこり
それだけではありません。この骨盤前傾は腹筋力を弱めます。
逆に言うと
骨盤前傾でも、お腹をぺったんこに凹まし、それを維持できるモデルのようであれば何も問題はない。
ですが、欧米系のスタイルの良い人はちょっと気を抜くとお腹が出ます。
お腹に肉はついても脚はまっすぐできれいなままというのがこのタイプの特徴です。
それだけではありません。
尿失禁、骨盤臓器脱
子宮脱 「UTERRINE PROLAPSE(ユータリンプロラプス)」
膀胱脱「CYSTOCELE PROLAPSE」
骨盤臓器脱「PELVIC ORGAN PROLAPSE」
尿失禁「URINARY INCONTINENCE(ユリナリーインコンティネンス)」
英語で調べるとすぐにエクササイズの画像が出ます。ということはとても悩んでいる人が多いということです。
もちろん骨盤後傾の人もこれらの症状に当てはまる人はたくさんいます。
彼女たちにはある共通点があります。どこをどのようなやり方で動かしているかですぐにわかるのですが、骨盤底筋を鍛えるそのやり方を間違っているのです。
姿勢や骨格を無視して同じ運動はありえないと私は思います。
魅せる姿勢は注目を浴びる時に
魅せる姿勢は注目を浴びる時に
「魅せる姿勢」は写真を撮られる時、人から注目される時だけと理解してください。
姿勢の写真や歩行の動画を山のように撮って検証しますが、頭や体に刷り込まれた間違った「よい姿勢」の癖はなかなか抜けませんね。
衰えた筋肉から生まれる症状
何十年も続けてきた姿勢、ポーズから衰えた筋肉がいくつか出てくるのですが、
その彼女たちに共通するのは上記の症状以外に
・呼吸が浅い
・気分が落ち込む(うつ症状)
といったことが追加されていくのです。
そして更年期障害も加わってくる時期もやってきます。
呼吸法の間違い
呼吸の仕方ですが、「腹式呼吸」を間違って理解して、胸が広がらなくなってしまう人がいます。
腹式呼吸が自律神経を整えるということでいろんな教室があると思いますが
お腹に空気は入らないですよ。
吸った空気が入るのは肺です。
胸(肺)が広がらないとエネルギーとなる酸素はたくさん取り込めないんじゃないですか?
ちなみに肺はこれです。
鎖骨と第一肋骨の所まで肺はきています。胸にある肋骨が広がってくれないと大きく膨らみません。
肩が丸まっていると自分で自分の肺を押し縮めているようなものです。
腰の反りが強いとプラマイゼロにしようと背中も丸くなるのです。
崩れていく体形
腰の反りが強かったり、骨盤が前傾しすぎたり後傾しすぎたり、ひざが過伸展(反張膝)していたりするといつか体に問題が出てきます。
背中が丸くなって首が前に倒れると、首からから出ている大事な神経に影響が起きるからです。腕神経叢の出てくる場所は大切です。
骨盤を前傾させて「見せかけのヒップアップ」を作ることが癖になっているとお腹を凹ますことを忘れてしまいます。
ヒップアップさせることだけに注力しているとまずお腹に肉が付く。
歳とともに下腹部がもうどうしようもない。
足が回内してしまう(違うバージョンもあり)。そうなると脚も太くなる。
そしてヒップと太ももの境目がなくなっていくというダブルのパンチをくらうようになる。
骨盤を前傾させてオシャンティーに魅せてるのに?何かが崩れていくのです。
それだけでなく
「魅せる姿勢」は放っておくと手押し車の未来の可能性が高いのです。一生二足歩行でいたいのに。
でもそれがやってきます。
「よい姿勢」のランドマーク
世に出ている姿勢のイラストは、世界中はもちろん日本でも、ほぼケンダルの研究が元になっています。
体のことを勉強していくうえで、有名なこの二つ。ところが指導者と言われる人が全員勉強しているわけではありません。
『筋:機能とテストー姿勢と痛みー』著者ケンダル(1898-1979)や
『カパンディ 関節の生理学』著者カパンディ
骨格が異なる人種であっても「よい姿勢」のランドマークは同じなのです。
肩峰(けんぽう)の場所
大転子は大腿骨の出っ張ったところ
この大転子の位置によっても体型が分類できます。
「ヒップアップ信仰の罠」にはまらないように。作る姿勢を間違えないように。
「魅せる姿勢」も作れるようにしておくと写真の時には有利ですからね!
YouTubeで「魅せる姿勢」を続けていたら・・・をご紹介
よろしければ一度ご覧ください。
皆さんのお声
・走ってみようかなと思うようになった(ひざ痛で歩けなかった人)
・階段でひざが痛くなくなった(手すりがないと階段が怖かった人)
・下のものが拾えるようになった(背中にボルトが入っている人)
・脚が細くなった(足首がなかった人)
・今まで何をやっても変わらなかったお尻が上がって足指に血が行くのが分かるようになった(細いけれどお尻が下がってきていた人)
・もれなくなった(力の入れ方を間違っていた人)
・太もものすき間からお尻が垂れ下がっているのにショックを受けてたのにすぐに上がった(やり方が分からなかった人)
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