足裏のアーチ
足裏には3つのアーチがあり、このアーチは足裏にかかる全体重の加重を吸収・分散させ、また下からの衝撃も緩和してくれる。さらに前、後ろへの推進力となるバネの役割もしてくれている。
アーチがないと床反力をまともにくらってしまうのでとても疲れます。
「足裏のアーチがない人(偏平足)、逆にありすぎる人(ハイアーチ)は、足裏で衝撃の吸収がきちんとできないために、足首や膝関節や腰に負担がかかります。そして、歩きにくく、疲れやすくなります。足にタコやウオノメが出来たり、足底痛などの筋肉の炎症や、外反母趾になることも多いのです。」
でも、それだけではすまなさそうです。
足裏と首
何十年も前ですがちょうど教師をしていたこともあり自分のことともだぶったので覚えているのですが、
「体育館での硬い床の上での激しい運動などで、足裏からの衝撃で低血圧になりふらつく子供がいる」
というニュースをテレビで見ました。ずいぶん昔のことで別に話題にもならなかったのですが、今調べてみると
「足裏からの衝撃が首にきて、自律神経に影響が起き、起立性低血圧症が起きた」
ととらえてもいいようなのです。
自律神経のうち、交感神経は背骨の両サイドに出るところがあります。
そして副交感神経は後頭部のところと仙骨のところから出てきます。
大事な神経(中枢神経、末梢神経、自律神経)は全部、背骨のまわりにあるわけで・・・。ということは、どうやら足裏アーチがない偏平足だと「自律神経失調症」になる可能性が出てきました。
足裏に衝撃の多いスポーツ選手に、実は貧血が多いのも確かです。鉄分補給をいかに効率よくするかもスポーツ選手には大きな課題です。
足裏のアーチと背骨のS字カーブ
足裏のアーチと背骨のS字カーブが
作られるのは同じ時期
なんと!足裏のアーチが崩れている人は、背骨のS字カーブも崩れているというのです。
足裏のアーチと、背骨のS字カーブ(生理的湾曲)は密接に関係しています。
赤ちゃんの時はまだS字になっていなくて、首が座るころからカーブの形が変わっていき、直立歩行ができるようになるころに、S字になります。
足裏のアーチも同じ時期に作られます。背骨のS字カーブがきちんと作られてからだを支えることができていれば、足裏のアーチ(土踏まず)もきちんとしたアーチに形成されます。S字カーブがうまくできず、重心がずれていたり偏ったり弯曲が強かったりすると、足裏のアーチの形成にも悪影響を与えます。
背骨のS字カーブ(生理的湾曲)と、足裏のアーチで、からだの縦のバネと横のバネをうけおい、それらが合わせて機能しているのです。
どちらかが崩れると必ずもう一方にも支障が出るというわけ。
足裏のアーチがなく育った私の背骨は「平背(へいはい)」です。
出典 ダンサーズヘルスケアブック
左から2番目。S字カーブがほとんどないのです。が、バレエダンサーの背骨のカーブは一般の人に比べて、これに近くなるそうです。足裏の筋肉があって、それでいて美しさを最大限に表現するために鍛錬の末にできた背骨。私とはなりかたがそもそも違います。
自律神経失調症
自律神経失調症といわれるもののほとんどに首の凝り・だるさ・痛みが併発するようです。
自律神経失調症とは交感神経と副交感神経がうまく働いてくれない状態だということ。バランスが整えない状態です。
・うつとそう
・高血圧と低血圧
・便秘と下痢
・冷え性とのぼせ
・不眠症と過眠症
・低体温と高体温
・多汗症と無汗症
・ドライアイと涙目
・肥満症と痩せ症
そして
・めまい
・立ちくらみ
・動悸・息切れ
・手足の冷え
・胸の圧迫感など血液の循環にかかわるもの
更年期障害が強く出る人、出ない人
更年期障害が強くでる人とでない人がいるのも自律神経失調とのかかわりから。
- 顔がほてり、汗をかきやすい、のぼせる
- 不眠、頭痛、肩凝り、めまい、イライラ怒りっぽい
- 疲労感や動悸がして、すぐ息が切れる
- 倦怠感、無気力、憂鬱、くよくよする
- 腰や手、足が冷えたり、痛んだりする
弱ってくる足裏から背骨を伝わって首へ影響し、自律神経を狂わせていると考えてもおかしくない。
前かがみになってしまった姿勢が神経を圧迫することも考えられます。
現に首凝り、肩こりをたえず訴える人は足裏に力がない方がほとんどです。
姿勢はどんどんあっという間に知らない間に変わっていきます。
・以前に履いていた靴がきゅうくつになってきた
・ヒールのある靴が苦手になってきた
・ヒールがないとかえって疲れる
足裏のアーチを支える筋力が弱ってきているのかもしれません。
裸族の女性でも外反母趾があるというデータがあります
女性のほうが筋肉が弱いので遺伝だけではなく母趾が外反するほうへひっぱられやすいです。
女性の方がアーチがくずれやすいともいえますが、男性も土踏まずが落ちている人は多く、
歩く速度も遅い人がかなりいます。
足裏の衰えは残念ながら早いのです。元気で立っていられるためには元気な足裏が必要不可欠ということを忘れないでください。
足裏のバネをチェック
つま先立ちから片脚でジャンプします。
つま先(足趾裏)で跳んでつま先でおりられたらOKです。
すぐにかかとがついてしまうようであれば足裏のバネが弱くなってきている証拠です。
全体的に左足が弱くなってきている人が多いです。
まだまだチェック方法は他にもありますが、弱くなってることを早めに意識できることが何より大事だと思います。
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